小原崇史公認会計士事務所

医療費控除とセルフメディケーション税制について解説します。

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医療費控除とセルフメディケーション税制について解説します。

医療費控除とセルフメディケーション税制について解説します。

2025/01/28

渋谷区恵比寿でスタートアップ、起業、会社設立支援を行っている税理士法人小原会計の公認会計士・税理士の小原です。

今回は「医療費控除」と「セルフメディケーション税制」について詳しく解説します。

これらの制度を活用すれば、医療費や薬の購入にかかった費用を所得から控除できるため、税金の負担を軽減することが可能です。

それぞれの仕組みや手続きのポイントを解説します。

 

1.医療費控除とは?

医療費控除は、納税者がその年中に支払った医療費が一定額を超えた場合に、所得税の確定申告で控除を受けられる制度です。

対象となるのは、自分自身や生計を一にする家族の医療費です。

 

①医療費控除の計算方法

以下の計算式で医療費控除額を算出します。

 

医療費控除額 = (医療費総額 - 保険金等で補填される金額)- {10万円 (所得200万円以下の場合は所得の5%)}

 

・控除額の上限は200万円

・所得が200万円以下の人は、10万円ではなく、所得の5%を医療費総額から保険金等で補填される金額を除いた金額から差し引いて計算します。

②手続きと注意点

・医療費控除の明細書を確定申告書に添付する必要があります。

・医療費の領収書は自宅で5年間保管する義務があります。税務署から提出を求められる可能性があるため、きちんと整理しておきましょう。

 

2.セルフメディケーション税制とは?

セルフメディケーション税制は、日常的な健康管理や疾病予防を目的とした取組を行っている人が、一定の医薬品を購入した際に利用できる控除制度です。

対象となるのは、自分自身や生計を一にする家族が購入した12,000円を超える対象医薬品です。

この制度を利用すると、12,000円を超える対象医薬品の購入費用が控除対象になります。

控除限度額は、8万8千円です。

ただし、通常の医療費控除との併用はできません。

医療費控除とセルフメディケーション税制のどちらかを選択して利用することとなります。

 

①制度の対象

この控除を受けられるのは、以下の「一定の取組」を行った居住者です。

・健康診査(人間ドックや特定健診など)

・予防接種(インフルエンザや定期接種)

・職場での定期健康診断

・メタボ検診(特定健康診査)、特定保健指導

・市区町村が健康促進事業として実施する、がん検診など

 

②対象となる医薬品

医師から処方される医薬品や、薬局やドラッグストア等で購入できる医師の処方が不要なスイッチOTC医薬品及びスイッチ医薬品と同種の効能又は効果を有する一定の医薬品が対象です。

詳細な対象医薬品は厚生労働省のホームページで確認してください。

厚生労働省ホームページ

 

③手続きと必要書類

以下の書類を揃えて確定申告を行います。

・セルフメディケーション税制の明細書:確定申告書に添付する必要があります。

・医薬品の購入時の領収書※

・「一定の取組」を証明する書類(例:健康診断結果通知表、予防接種の領収書)

領収書及び「一定の取組」を証明する書類は、確定申告書に添付する必要はありませんが、自宅で5年間保管する義務があります。

※セルフメディケーション税制の対象となる医薬品は、購入した際の領収書に対象であることが記載されています。

 

 

3.医療費控除とセルフメディケーション税制の違い

医療費控除とセルフメディケーション税制の違いは以下となります。

項目 医療費控除 セルフメディケーション税制
対象費用 病院での診療費、治療のための医薬品 対象医薬品(スイッチOTC医薬品)
控除対象の金額 所得に応じて変動(上限200万円) 12,000円を超える分(上限8万8千円)
必要書類 医療費控除の明細書 セルフメディケーション税制の明細書

 

 

4.まとめ

医療費控除やセルフメディケーション税制は、日々の医療費負担を軽減できる重要な制度です。

確定申告を行う際は、それぞれの控除条件や必要書類をしっかりと確認し、自分にとって最適な選択をしましょう。

また、マイナポータル連携を利用することで、医療費控除に使用できる医療費通知情報をマイナポータルから取得でき、

確定申告書に添付する必要自動入力することもできます。

医療費控除の対象となる医療費には、保険適用外(自由診療)の医療費も含まれます。

どの医療費が医療費控除の対象となるか、判断することが難しいことも多くあります。

医療費控除や確定申告について、ご不明点があれば税理士に相談することをお勧めします。

 

 

 

 

 

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