スタートアップ必見!迷いがちな「修繕費」と「資本的支出」の違いと判定フローを税理士がわかりやすく解説
2026/04/27
渋谷区恵比寿でスタートアップ、起業、会社設立支援を行っている税理士法人小原会計の公認会計士・税理士の小原です。
オフィスの改装や機械の修理などを行った際、その費用を全額その期の経費で落とせる「修繕費」にするか、資産計上して減価償却する「資本的支出」にするか、迷うことはありませんか? 誤った処理をすると税務調査で指摘されるリスクがあります。今回は、修繕費と資本的支出の根本的な違いと、実務で使える「判定フロー」の考え方を解説します。
1.「修繕費」と「資本的支出」の根本的な違い
まずは、2つの言葉の定義を押さえておきましょう。
①修繕費(全額経費で落とせる)
固定資産の「通常の維持管理」や、壊れたものを元に戻す「原状回復」のための支出です。予定された機能や性能を維持するためのもので、定期的なメンテナンスのように「反復性」や「予測可能性」があるのが特徴です。
②資本的支出(資産計上する)
固定資産の「使用可能期間を延長」させたり、「価値(耐久性や性能など)を増加」させたりする支出です。新たな機能の付加や、用途変更のための改装などが該当し、原則としてその年に一括で経費にすることはできません。
2.実務で使える!「判定フロー」の考え方
税務上は、修繕費か資本的支出かを機械的に判断できる「形式基準」や判定フローが設けられています。経理処理に迷った際は、以下の順序で確認してみてください。
ステップ1:少額・周期の短い修理か?
1件あたりの費用が「20万円未満」、または「おおむね3年以内の期間を周期」として行われる修理・改良であれば、無条件で修繕費として処理できます。
ステップ2:実質的な内容で判定
ステップ1に当てはまらない場合、その支出の内容が「明らかに資本的支出」か「明らかに修繕費」かを実質的に判定します。
ステップ3:区分が明らかでない場合の「金額基準」
ステップ2でも明確に区分できない場合、以下のいずれかに該当すれば修繕費として処理することが認められます。
1件あたりの金額が「60万円に満たない場合」
修理等をした固定資産の「前期末における取得価額のおおむね10%相当額以下」である場合
ステップ4:継続適用による「簡便法」
上記にも当てはまらない場合、法人が継続して「支出金額の30%」と「前期末における取得価額の10%」のいずれか少ない金額を修繕費とし、残額を資本的支出とする経理をしているときは、その処理が認められます(簡便法)。
まとめ
修繕費と資本的支出の判断は、「現状維持か価値の増加か」という実質的な判定に加え、金額や周期による形式基準をフローチャートに沿って当てはめていくことで、スムーズに経理処理を進めることができます。
「今回の修理費用はどう処理すべきか?」と判断に迷われた際や、適正な決算に向けた経理処理でお困りの企業・スタートアップの皆様は、ぜひ渋谷区恵比寿の税理士法人小原会計までお気軽にご相談ください!
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税理士法人小原会計/小原崇史公認会計士事務所
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