税金の納付方法まとめ—あなたに合った方法でスムーズに納税
2024/10/25
渋谷区恵比寿でスタートアップ、起業、会社設立支援を行っている税理士法人小原会計の公認会計士・税理士の小原です。
今回は所得税確定申告時の「税金の納付方法」について解説します。
税金の支払いには複数の方法があり、それぞれ手続きや条件が異なりますので、自身に合った方法を選び、納期限を守って正確に納税しましょう。
なお、確定申告書を提出した後に税務署から納付書が送られてくることはないため、各自で適切に対応する必要があります。
1. 振替納税
振替納税は、納税者ご自身の口座から自動引き落としされる方法です。これは、所得税や個人事業主の消費税および地方消費税にのみ適用されます。
振替納税を利用するには、納期限までに「預貯金口座振替依頼書」をe-Taxまたは書面で提出する必要があります。
振替日は国税庁が指定した日となります。
振替納税については、以下の点ついて、注意が必要です。
・贈与税は振替納税の対象外
・口座情報や金融機関を変更した場合、再度「振替納税」の手続きが必要
・転居などで所轄税務署が変わった場合も、変更後の税務署に再提出が必要
2. ダイレクト納付(e-Tax口座振替)
ダイレクト納付は、e-Taxを通じて事前に税務署に「ダイレクト納付利用届出書」を提出し、即時または指定日に口座引き落としで支払う方法です。
この方法を利用するには、e-Taxの開始手続を行い、e-Taxまたは書面で申請します。
ダイレクト納付は登録完了までに、e-Tax提出なら1週間程度、書面提出の場合は1か月ほどかかるため、申告のタイミングには注意が必要です。
3. インターネットバンキング・ATM納付
インターネットバンキングやATMから納税することも可能です。
この場合、事前にe-Taxの利用登録を済ませた上で、次のいずれかの方法で納付を行います。
登録方式:e-Taxで発行される「納付区分番号」を利用して納税する。
入力方式:納付目的コードを自分で入力して納税する。
4. クレジットカード納付
「国税クレジットカードお支払いサイト」を通じてクレジットカードで納付ができます。
ただし、利用時には納付税額に応じた決済手数料がかかります。
5. スマホアプリ納付
「国税スマートフォン決済専用サイト」を利用したスマホアプリでの納付も可能です。
この方法では、30万円以下の納付額に対応しており、事前にPay払いの残高チャージが必要です。
6. コンビニ納付(QRコード)
コンビニでの納税も、事前に国税庁のサイトでQRコードを生成し、それを利用して行うことができます。
この方法も30万円以下の納付額に対応しています。
QRコードは発行手数料などはかかりませんが、QRコードを印刷して持参する必要があります。
7. 現金で納付
最後に、現金での納付方法についてです。納付書に必要事項を記入し、納期限までに金融機関または所轄税務署で納付します。
もし納付書が手元にない場合は、税務署または所轄の金融機関に準備されている納付書を使用します。
金融機関に納付書がない場合は、所轄税務署に問い合わせましょう。
8.まとめ
それぞれの納付方法にはメリットとデメリットがあるため、納税する際には自身の状況に合わせて最適な方法を選択することが大切です。
e-Taxを利用する方法はオンラインで完結するため時間や手間が省け、特に繁忙期には便利です。
また、振替納税やダイレクト納付は口座から自動で引き落としされるため、期限をうっかり過ぎてしまう心配がありません。
税金の納付方法には多様な選択肢がありますが、どの方法にも期限や手続き上の注意事項があります。
確定申告書を提出した後は税務署から納付書が送付されないため、納期限を守ってしっかりと納税しましょう。
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