小原崇史公認会計士事務所

「フリーランス法」11月1日施行!発注事業者が知るべき新たな義務と禁止事項

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「フリーランス法」11月1日施行!発注事業者が知るべき新たな義務と禁止事項

「フリーランス法」11月1日施行!発注事業者が知るべき新たな義務と禁止事項

2024/10/29

渋谷区恵比寿でスタートアップ、起業、会社設立支援を行っている税理士法人小原会計の公認会計士・税理士の小原です。

2024年11月1日から「特定受諾事業者に係る取引の適正化等に関する法律(以下、フリーランス法)」が施行され、フリーランスに業務委託を行う発注事業者は、取引条件を「書面等」で明示する義務が生じます。

この法律の導入は、個人で働くフリーランスの取引環境を守り、不当な取引やトラブルを未然に防ぐためのもので、発注側の事業者には具体的な義務と禁止事項が規定されています。

今回は、フリーランス法の概要や発注事業者が知っておくべき義務の内容、また違反が確認された際の対応について詳しく解説します。

 

1.フリーランス法の目的と適用範囲

 

フリーランス法は、発注事業者(業務委託事業者)とフリーランス(特定受託事業者)の取引において、発注事業者が従うべき義務や禁止事項を定めた法律です。

この法の適用対象となる「フリーランス」とは、以下の条件に該当する事業者を指します。

 

個人事業主:従業員を雇用していない個人

法人:代表者以外に役員がおらず、従業員を雇用していない法人

 

ここでいう「従業員」とは、週20時間以上かつ31日以上雇用されることが見込まれる労働者を指し、同居の親族が業務に従事している場合は「従業員」と見なされません。ただし、親族が役員である場合はフリーランスとは見なされない点に注意が必要です。

このように、フリーランス法は幅広い分野に適用されるため、弁護士や税理士、社労士、執筆業務に従事する個人事業主など、多くの専門職が対象となります。

発注事業者は、業務委託契約を行う時点で該当性を判断する必

要があります。

 

2.発注事業者に課される7つの義務と禁止事項

11月1日以降、発注事業者がフリーランスに業務委託をする際には、以下の7つの項目を遵守しなければなりません。

①書面等による取引条件の明示

発注事業者は、取引条件を明示する必要があります。これは、書面やメール等により次の内容を伝えることが必要です。

・発注者および受託者の名称

・業務委託をした日

・委託の内容(給付・役務の内容)

・提供期日、提供場所

・報酬額と支払期日

・検査完了日や支払方法

この明示義務は、透明性を確保し、後々のトラブルを防ぐために重要です。また、既存の契約書等がこの内容を満たしている場合は、改めて再契約を行う必要はありません。

②報酬支払期日の設定と期日内支払い

報酬支払期日は、発注事業者が成果物の受け渡しを受けた日から60日以内に設定さする必要があります。再委託の場合は、発注元から報酬を受け取った日から30日以内に支払いをする必要があります。

③禁止行為

フリーランス法は、不公平な取引を防ぐため、以下のような行為を禁止しています。

・受領拒否

・報酬の不当な減額

・不当な返品や買い叩き

・不要な物品の購入やサービスの利用強制

・経済的利益の不当な提供要請

・給付内容の不当な変更ややり直しの強制

 

④募集情報の的確表示

発注事業者は、業務委託に関する募集情報を正確に表示し、誤解を招くような記載は避けなければなりません。たとえば、報酬や仕事内容に関する不正確な情報の提供は、トラブルの原因となるため注意が必要です。

⑤育児・介護等との両立への配慮

フリーランスには、育児や介護の負担を抱える人も多く、発注事業者はこうした生活状況に配慮する必要があります。仕事と生活の両立を考慮した柔軟な働き方の提供が求められます。

⑥ハラスメント対策の整備

フリーランスが業務を行う際のハラスメントを防ぐため、発注事業者は対策体制の整備を義務付けられます。

⑦中途解除等の事前予告と理由開示

業務委託の途中解除を行う場合、発注事業者は事前に通知を行い、その理由を明示しなければなりません。事前通知を行わない解除は、相手方にとって不利益が大きいため、特に慎重な対応が求められます。

 

 

3.違反が発生した場合の措置

フリーランス法に違反した場合、受注側は所管省庁に通報でき、必要に応じて調査が行われます。調査の結果、発注事業者に対する「指導」や「助言」が行われ、改善が見られない場合は「勧告」、さらには「命令」や「企業名の公表」に至る可能性もあります。フリーランス法の所管官庁は、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省といった各官庁が担当しており、違反行為の状況に応じて対応が異なる場合があります。

 

4.まとめ

フリーランス法の施行により、発注事業者はフリーランスに対して一定の取引条件の開示義務や、支払い期日などが明示されました。また、禁止行為やハラスメント防止策を講じるなど、従来よりもフリーランスの保護を重視した取り組みが求められます。今後、フリーランスとの取引契約が増える中、発注事業者にとってはこれらの義務を確実に履行し、双方にとって公平な取引関係を築くことが重要です。

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