小原崇史公認会計士事務所

恵比寿・渋谷の税理士が解説!経営者保証ガイドラインとスタートアップ支援策

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恵比寿・渋谷の税理士が解説!経営者保証ガイドラインとスタートアップ支援策

恵比寿・渋谷の税理士が解説!経営者保証ガイドラインとスタートアップ支援策

2025/10/24

渋谷区恵比寿でスタートアップ、起業、会社設立支援を行っている税理士法人小原会計の公認会計士・税理士の小原です。

 

スタートアップや中小企業が事業を拡大していく上で、金融機関からの融資は欠かせません。しかし、その際に多くの経営者が直面するのが「経営者保証」の問題です。この経営者保証とは何か、そして、経営者保証に依存しない融資慣行の確立を目指す「ガイドライン」や「改革プログラム」について、今回は詳しく解説します。

 

1.経営者保証とは何か?その功罪と課題

経営者保証とは、中小企業が金融機関から融資を受ける際、経営者個人が会社の連帯保証人となり、保証債務を負うことです。これにより、企業が倒産して融資の返済ができなくなった場合、経営者個人が企業に代わって返済(保証債務の履行)を求められることになります。

この制度は、経営への規律付けや、中小企業にとっての資金調達の円滑化に寄与する側面がある一方で、経営者による思い切った事業展開や、早期の事業再生、円滑な事業承継を妨げる要因となっているという指摘もありました。特に、渋谷や恵比寿のようなエリアで新しい事業を始めるスタートアップ経営者にとって、個人資産をリスクに晒す経営者保証は、大きな心理的・実質的な負担となっていました。

 

2.課題解決への取り組み:「経営者保証に関するガイドライン」の策定

これらの課題を解決するため、全国銀行協会と日本商工会議所が中心となり、「経営者保証に関するガイドライン」(以下、「ガイドライン」)が策定されました(平成25年12月5日公表、平成26年2月1日適用開始)。

このガイドラインは、「中小企業、経営者、金融機関共通の自主的なルール」と位置付けられており、法的な拘束力はありませんが、関係者が自発的に尊重し、遵守することが期待されています。ガイドラインに基づき、経営者保証を解除するかどうかの最終的な判断は金融機関にゆだねられます。

 

①経営者保証ガイドラインの3要件

ガイドラインでは、将来に亘って経営者保証を求めない、または解除するための体制として、以下の3要件を充足することが求められています。

・資産の所有やお金のやりとりに関して、法人と経営者が明確に区分・分離されている

・財務基盤が強化されており、法人のみの資産や収益力で返済が可能である

・金融機関に対し、適時適切に財務情報が開示されている

これらの要件の全てまたは一部を満たせば、事業者は経営者保証なしで融資を受けられる可能性や、すでに提供している経営者保証を見直すことができる可能性があります。金融機関は、要件の充足度合いに応じて、経営者保証を求めないことや、保証機能の代替手法として停止条件付保証契約(中小企業が特約条項に違反しない限り保証債務の効力が発生しない契約)等の活用を検討することになります。

 

②保証履行時の緩和措置

万が一、保証債務を履行する事態になっても、ガイドラインでは経営者の再スタートを支援するための緩和措置が示されています。

・保証履行後も手元に残る資産:破産時の自由財産(99万円)は、原則として経営者の手元に残ります。加えて、金融機関は事業再生等の早期着手により法人からの回収見込額が増加した場合、自由財産に加えて「一定期間の生活費(年齢等に応じて約100万円~360万円)」を経営者に残すことを検討します。

・自宅の扱い:「華美でない自宅」については、経営者の収入に見合った分割弁済をする等により、経営者が自宅に住み続けられるよう検討されます。

・保証債務の免除:保証債務履行時点の資産で返済し切れない保証債務の残額は、原則として免除されます。

・信用情報:保証人が債務整理を行った事実は、信用情報登録機関に報告・登録されません。

 

③ガイドラインの種類

経営者保証に関するガイドラインには、基本となるもののほか、特定の状況に焦点を当てたものもあります。

・経営者保証に関するガイドライン

・事業承継時に焦点を当てた「経営者保証に関するガイドライン」の特則

・廃業時における「経営者保証に関するガイドライン」の基本的考え方

 

3.改革を加速させる「経営者保証改革プログラム」の策定

経営者保証に依存しない融資慣行の確立をさらに加速させるため、金融庁・財務省とも連携の下、「経営者保証改革プログラム」が策定されました(令和4年12月23日公表)。経済産業省が主体となり、以下の4分野に重点的に取り組むこととしています。

・スタートアップ・創業

創業時の融資において経営者保証を求める慣行が創業意欲の阻害要因となっている可能性を踏まえ、起業家が経営者保証を提供せず資金調達が可能となるよう、経営者保証を徴求しないスタートアップ・創業融資を促進します。渋谷や恵比寿で新たなビジネスを志す方々にとって、大きな後押しとなります。

民間金融機関による融資

保証を徴求する際の手続きを厳格化することで、安易な個人保証に依存した融資を抑制するとともに、事業者・保証人の納得感を向上させるため、監督指針を改正します。

・信用保証付融資

信用保証制度において、経営者の取り組み次第で達成可能な要件を充足すれば、保証料の上乗せ負担等により経営者保証の解除を選択できる制度を創設します。

・中小企業のガバナンス

経営者保証解除の前提となるガバナンスに関する中小企業経営者と支援機関の目線合わせを図るとともに、支援機関向けの実務指針の策定や、中小企業活性化協議会の機能強化を行い、官民による支援態勢を構築します。

 

まとめ:恵比寿・渋谷の税理士が考える経営者保証の未来

経営者保証に関するガイドラインや改革プログラムの推進は、中小企業が、よりリスクを恐れずに挑戦し、成長していくための環境整備に大きく貢献します。私たち税理士法人小原会計では、クライアント企業がガイドラインの3要件を満たし、経営者保証を外せる体制を整備できるよう、法人と個人の資産の区分・分離や、財務基盤の強化、適切な情報開示をサポートしていきます。

現在付いている経営者保証を外したい方や、これから融資を受ける際に経営者保証を付けないで借り入れをしたい方など、借入金による資金調達をお考えの方は、税理士法人小原会計まで、ご相談下さい。

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税理士法人小原会計/小原崇史公認会計士事務所
住所 : 東京都渋谷区恵比寿南1-20-6 第21荒井ビル4F
電話番号 :03-6890-2570 


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