【恵比寿・渋谷の税理士が解説】公益認定の基本:一般社団法人・一般財団法人が知っておくべき注意点と税制
2025/10/10
渋谷区恵比寿でスタートアップ、起業、会社設立支援を行っている税理士法人小原会計の公認会計士・税理士の小原です。
一般社団法人や一般財団法人の設立を検討されている方、または既に運営されている方の中には、公益認定という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。公益認定を受けることで、法人が持つ社会的な信頼性は大きく向上します。しかし、この認定を受けるためには、クリアしなければならない要件や、税制上の取り扱いの違いについて理解しておく必要があります。本記事では、公益認定の概要、公益認定を目指す上での具体的な注意点、そして一般社団法人の分類による課税形態の違いについて、メモや資料を基に分かりやすく解説します。
【恵比寿・渋谷の税理士が解説】公益認定とは?一般社団法人・一般財団法人が知っておくべき注意点と課税形態の違い
1. 公益認定とは?
公益認定とは、一般社団法人または一般財団法人が、その活動に公益性が高いと認められた場合に、公益認定委員会などから認定を受けて公益社団法人または公益財団法人になることです。
2. 公益認定を目指す場合の具体的な注意点
公益認定を受けるためには、法人の運営や組織構成において、いくつかの重要な要件を満たす必要があります。特に注意すべき点をいくつかご紹介します。
① 理事・監事の同一親族・同一団体規制
公益認定を目指す場合、理事や監事の構成には厳格な規制が設けられています。
・理事の総数について、同一の親族または同一の団体・企業の理事や使用人、その他これに準ずる者が、理事の総数の3分の1を超えることはできません。
・この規制は監事についても同様に適用されます。
「同一団体」とは、人格、組織、規則などから同一性が認められる団体ごとに判定されます。ただし、同一グループ企業であっても、会社が異なれば同一団体とはみなされません。また、その団体が公益法人であるときは、この規制の対象外となります。
② 社員の資格の得喪
公益法人になるためには、社員の資格の得喪(資格の取得や喪失)に関して、その法人の目的に照らして、不当に差別的な取り扱いをする条件やその他不当な条件を付すことができません。
③ 社員の議決権の平等
公益社団法人を目指す場合、社員総会における議決権についても、平等性が求められます。
・社員総会において行使できる議決権の数や、議決権を行使することができる事項、議決権の行使の条件その他の社員の議決権に関して、その法人の目的に照らして不当に差別的な取り扱いをすることができません。
・さらに、社員がその法人に対して提供した金銭その他の財産の価額に応じて異なる取り扱いをすることはできないことになっています。
④ 理事会の設置義務
一般社団法人においては、理事会の設置は法律で義務付けられていません。しかし、公益社団法人になるためには、理事会の設置が必要とされています。
⑤ 株式保有規制
公益認定を受ける法人には、他の団体の意思決定に関与できる株式その他の財産の保有について制限があります。
・その議決権が過半数になるときは、その超過分は保有できません。
この点から、設立者が株式を現物出資して一般財団法人を設立する場合に、公益財団法人を目指すのであれば、その拠出することができる株数に限度があることに注意が必要です。
3. 一般社団法人・一般財団法人の課税形態の違い
公益認定を受けているか否かに関わらず、一般社団法人・一般財団法人は、法人税法上、主に以下の2つの形態に分類され、課税形態が大きく異なります。
分類と課税の対象
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一般社団法人や一般財団法人は、法人税法上、「非営利型法人」と「非営利型法人以外の法人」に分類できます。
・非営利型法人に該当すると、NPO法人と同様に収益事業課税が適用され、法人税法上の収益事業から生じた所得のみが法人税の課税対象となります。この場合、正会員の会費や寄付金収入は課税対象外となります。
・非営利型法人以外の法人に該当すると、株式会社などの普通法人と同様にすべての所得が法人税の課税対象となります。このため、会費や寄付金にも課税されることになります。
「非営利型法人」に該当するための要件
「非営利型法人」に該当するかどうかは、主に定款や理事の構成によって決定されます。
「非営利型法人」はさらに、「非営利が徹底された法人(非営利徹底型法人)」と「共益的な活動を主たる目的とする法人(共益型法人)」に区分されます。
まとめ
公益認定は、法人の社会的信用を高める一方で、組織構成や運営方法において厳格な要件が課せられます。また、公益認定を受けるか否か、また「非営利型法人」に該当するか否かで、税制上の取り扱い、特に法人税の課税範囲が大きく変わってきます。
恵比寿、渋谷エリアで一般社団法人や一般財団法人の設立、または公益認定を目指すにあたっては、これらの要件や税制上の違いを十分に理解しておくことが、スムーズな運営のために不可欠です。
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税理士法人小原会計/小原崇史公認会計士事務所
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