小原崇史公認会計士事務所

【保存版】インボイス交付が免除される5つの取引とは?

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【保存版】インボイス交付が免除される5つの取引とは?

【保存版】インボイス交付が免除される5つの取引とは?

2025/05/06

渋谷区恵比寿でスタートアップ、起業、会社設立支援を行っている税理士法人小原会計の公認会計士・税理士の小原です。

今回は、「適格請求書(インボイス)」の交付義務が免除される取引について解説します。令和5年10月および令和7年4月の改訂を踏まえて、特に事業者が日常的に関わることの多い「公共交通機関特例」や「自動販売機特例」についても詳しくお話ししていきます。

 

1.適格請求書の交付が免除される取引とは?

インボイス制度の導入により、原則として課税事業者が他の課税事業者に対して課税取引を行った場合には、インボイス(適格請求書)の交付が義務づけられています(消費税法第57条の4第1項)。
しかし、事業の性質上インボイスの発行が困難な取引については、交付義務が免除されています(消費税法施行令第70条の9第2項)。

具体的には、以下の5つの取引が免除対象となっています。

 

2.公共交通機関による旅客の運送(3万円未満)

いわゆる「公共交通機関特例」と呼ばれるもので、船舶・バス・鉄道等による1回の旅客運送の税込価額が3万円未満の場合は、インボイスの交付義務が免除されます。

たとえば、出張などでバスや鉄道を利用する際に、個別にインボイスの交付を求めなくても仕入税額控除を受けることができます。

 

①対象となる運送手段の具体例

船舶:一般旅客定期航路事業、貨客定期航路事業、一般不定期航路事業(国際航路を除く)

バス:一般乗合旅客自動車運送事業(空港アクセスバス、区域運行も含む)

鉄道・軌道:第一種・第二種鉄道事業、軌道法に基づくモノレール等

②判定単位と附帯料金

3万円未満の判定は「1回の取引」ごとの税込金額で行います(例:新幹線4人分13,000円×4=52,000円 → 免除対象外)。

特急料金、寝台料金などは対象に含まれますが、入場券や手回品料金は対象外です。

 

3.卸売市場での生鮮食品等の販売

受託者が卸売市場で出荷者から委託を受けて行う生鮮食品等の販売も、インボイス交付義務が免除されます。

 

4.農協等に委託した農林水産物の販売

農業協同組合などに無条件で委託し、共同計算方式で販売される農林水産物についても、交付義務が免除されます。

 

5.自動販売機・自動サービス機による3万円未満の販売

この「自動販売機特例」も、事業者が実務上頻繁に接する免除対象です。

 

〇対象となる装置の定義

「自動販売機特例」に該当するのは、以下のように代金の受領と資産の譲渡等が機械装置だけで完結するものです(基通1-8-14)。

①該当する例

飲料や食品の自動販売機

コインロッカーコインランドリー

金融機関のATMによる手数料付きの入出金や振込サービス

②該当しない例

セルフレジ:人間による商品の提供が前提であり、単なる精算装置

コインパーキング:料金精算機はあるが、駐車場の利用というサービスの提供は人間管理によるもの

自動券売機:券の発行は機械で完結するが、サービス自体(乗車や入場)は別で提供される

ネットバンキング:資産の譲渡が機械装置内で完結しない

 

③特例外でも簡易請求書が使えるケース

たとえばコインパーキングは自動販売機特例の対象外ですが、不特定多数の者への駐車場業に該当するため、適格簡易請求書の交付で代用可能です。

 

6. 郵便ポスト投函の郵便・貨物サービス

郵便切手のみを対価とし、かつ郵便ポストに投函された郵便物・貨物については、交付義務が免除されます。窓口での取扱いや他の決済手段を用いた場合は対象外となるので注意が必要です。

 

7.実務上の注意点

免除取引であっても帳簿保存が必要:仕入税額控除のためには、インボイスの代わりに帳簿への正確な記載が求められます。

取引形態の理解が重要:「自動販売機かどうか」「1取引かどうか」「対象装置に該当するか」など、制度の主旨に沿って個別判断が必要です。

免除取引でも税務調査では確認されることがあるため、日頃から取引形態を明確にしておくことが望ましいです。

 

まとめ

インボイス制度には原則がありますが、実務に即した柔軟な特例も設けられています。今回紹介した「公共交通機関特例」や「自動販売機特例」は、多くの事業者にとって関係のある内容です。正しく理解し、制度を味方につけて経理処理をスムーズに進めましょう。

インボイス制度対応、会社設立時の経理体制の構築、スタートアップ支援についてお悩みの方は、渋谷・恵比寿の小原会計にお気軽にご相談ください。

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