小原崇史公認会計士事務所

社会保険適用のポイント解説!キャリアアップ助成金の活用方法も紹介

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社会保険の適用拡大とキャリアアップ助成金の活用について

社会保険の適用拡大とキャリアアップ助成金の活用について

2024/07/29

渋谷区恵比寿でスタートアップ、起業、会社設立支援を行っている税理士法人小原会計の公認会計士・税理士の小原です。

昨今、年収106万円の壁などで話題に上がることが多い社会保険。

政府は「多くの人手に手厚い保証を」との方針のもと、社会保険の適用拡大の制度改正を進めています。

今回は、この制度改正やキャリアアップ助成金の活用について詳しく解説します。

 

1.社会保険の適用範囲拡大

社会保険には厚生年金保険と健康保険が含まれており、会社にはこれらの保険に従業員を加入させる義務があります。

この義務は正社員だけでなく、パートやアルバイトなどの非正規雇用者にも適用されます。

パート・アルバイト等の社会保険の適用基準は、週の所定労働時間と会社の従業員数によって変わります。

具体的には以下の条件を満たす場合に適用されます。

・週の所定労働時間が20時間以上、30時間未満

・所定内賃金が月額8.8万円以上

・2か月を超える雇用の見込みがある

・学生ではない(休学中、定時制・通信制の学生を除く)

さらに、2024年10月からは従業員数が51人以上の会社が義務的に適用対象となります。

 

2.社会保険適用のメリット

社会保険に加入することで、従業員は以下のような様々な恩恵を受けられます。

・老齢年金や障害年金の給付額の増加

・遺族年金、傷病手当金、出産手当金の給付

また、会社にとっても人材確保の面でメリットがあります。

求人票に社会保険加入の旨を記載することで応募者数の増加が期待でき、充実した社会保障を受けられる安心感から従業員の定着率も向上します。

 

3.キャリアアップ助成金の活用

厚生労働省は、非正規雇用労働者の正社員化や待遇改善を実施した事業者に対してキャリアアップ助成金を支給しています。

2023年10月からは、「社会保険適用時処遇改善コース」が追加されました。

このコースは、年収の壁対策として、対象となる従業員を社会保険に新規加入させるとともに、手取りが減らないように手当を支給するなど収入を増加させた場合に、従業員1人当たり最大50万円が助成されるものです。助成金の活用には、事前に管轄労働局へキャリアアップ計画書の提出が必要です。

 

4.社会保険料の滞納に注意

社会保険の加入義務対象である会社が保険料を滞納した場合、最大2年間遡って督促されることがあります。

未納が続くと延滞金を請求されるだけでなく、罰金や懲役を課されることもあります。

年金事務所から督促状が来た場合は放置せず、対応することが重要です。

納付が難しい場合は、納付猶予などの制度が利用できる可能性があるため、事前に年金事務所に相談しましょう。

 

5.まとめ

社会保険の適用範囲の拡大は、従業員にとっても会社にとっても大きなメリットがあります。

また、キャリアアップ助成金の活用によって、非正規雇用者の待遇改善を図ることが可能です。

しかし、保険料の滞納には十分注意し、必要な手続きを怠らないようにしましょう。

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