小原崇史公認会計士事務所

消耗品費とは?金額や税金の負担額が変わる処理方法

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消耗品費とは?金額や税金の負担額が変わる処理方法

消耗品費とは?金額や税金の負担額が変わる処理方法

2024/04/15

渋谷区恵比寿でスタートアップ、開業・創業支援を行っている税理士法人小原会計の小原です。

今回は消耗品費について解説します。

消耗品費は、金額により会計上・税務上の処理が変わります。

処理方法により、費用の額や税金の負担額が変わるので、取り扱いに注意しましょう。

 

1.消耗品費とは?

消耗品費とは、企業が日常業務で使用する帳簿、文房具、包装紙、ガソリンなどの消耗品の購入費用や、使用可能期間が1年未満かつ取得価額が10万円未満の什器備品の購入費用を指します。

消費税の処理方法によって、取得価額が10万円未満かどうかが異なります。

税込み経理方式を採用している場合は税込み金額、

税抜き経理方式を採用している場合は税抜き金額で判定されます。

 

2.少額の減価償却資産とは?

法人が取得した減価償却資産は通常、備品等の資産に計上され、毎年の減価償却により費用に計上されます。

しかし、少額の減価償却資産については、取得年度において一括して消耗品費として費用計上が可能です。

少額の減価償却資産には、以下の条件のいずれかに該当するものが含まれます。

 

①使用可能期間が1年未満であるもの

 使用期間が1年未満であるものとは、法定耐用年数でみるのではなく、その事業において一般的に使用期間が1年未満であると考えられるものとなります。

 

②取得価額が10万円未満であるもの

取得価額については、通常取引される1単位で判定します。

例えば、応接セットの場合は、通常、テーブルと椅子とが1セットとなって使用されることから、10万円未満かの判定は、この1セットごとに行われます。

他にもカーテン等は、1枚で機能するものではなく、1つの部屋ごとに数枚が組み合わされて機能することから、部屋ごとに10万円未満かの判定を行うこととなります。

 

3.一括償却資産とは

一括償却資産とは、取得価額が20万円未満の減価償却資産のことを言います。

一括償却資産は、3年にわたって均等償却することができます。

一括償却かどうかの20万円未満の判定については、少額の減価償却資産の判定と同様に、使用されるセットごとに判定することとなります。

 

4.中小企業者等の少額減価償却資産の特例とは?

中小企業者等の少額減価償却資産の特例とは、取得価額が30万円未満である減価償却資産について、年間合計300万円まで取得事業年度の費用として計上できる特例です。

 

①対象法人

当該特例の対象となる法人は、中小企業者または農業協同組合等で、青色申告法人のうち、常時使用する従業員の数が500人以下の法人となります。

中小企業者とは、事業年度の終了時点において、資本金の額もしくは出資金の額が1億円以下の法人のことを言います。

なお、資本金の額もしくは出資金の額が1億円以下であっても、相互会社や資本金又は出資金の額が5億円以上の大法人による完全支配関係がある場合などは、

当該特例の対象とはなりません。

 

②適用対象資産

当該特例の対象となる資産は、取得価額が30万円未満の減価償却資産です。

年間300万円までは、特例の対象として、取得時に全額費用計上が可能です。

事業年度が1年に満たない場合は、300万円を12か月で除し、当該事業年度の月数を掛けた金額が限度額となるので、期中に創業した場合は、注意が必要です。

300万円を超える金額については、特例の対象外となります。

なお、取得後に貸付などに使用した資産は、当該特例の対象外となります。

 

③手続き

この特例の適用を受けるためには、事業のように供した年度に、取得価額相当を費用計上するとともに、確定申告等の時に少額減価償却資産の取得価額に関する明細書を添付することが必要です。

 

④注意事項

当該特例は、租税特別措置法上の特別償却などとは重複できません。また、前述の10万円の少額減価償却資産や一括償却資産との併用もできません。

 

5.まとめ

消耗品費は、企業が日常業務で使用する消耗品の購入費用や、一定の条件を満たす少額の減価償却資産等に関する費用を指します。

少額の減価償却資産には、使用可能期間が1年未満であるものや、取得価額が10万円未満であるものが該当します。

中小企業者等の場合、特定の条件を満たす少額減価償却資産については、取得価額に相当する金額を一括して費用として計上する特例が適用されることがあります。

消耗品費について、但し理解し、

また、特例等を用いて正しく費用計上し、適切な会計処理を行いましょう。

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